2008年05月26日
アイデアは複数のルートから
最新号の日経ビジネスには全日空(ANA)が複数のルートからアイデアを吸い上げて、CS向上や新しいサービス企画に役立てているというレポートがありました。なるほど!と思うと同時に、私がコンサルティング現場で日々感じることと重なる部分があると思いながら読んでいました。ANAは、年間30回も社長や役員と直接対話する場が設けられているそうですね。
また、その他にも新規事業などの提案制度、そして企画だけを担うANA総合研究所という子会社を設立したりと、あらゆるルートを作ってアイデアを社員から吸い上げるようにしています。私が見る多くの企業では、とりあえず社内提案制度を作ったので、公募をして欲しいとだけ願う事務局スタッフ。そして、何でもいいからアイデアを考えて出してみろと口だけで言いっぱなしの経営者。こんな風景が繰り広げられています。
しかし、レポートを読む限りではANAほど徹底した企業はまだ珍しいと思います。何か一つの手段を用いて新規事業を提案させようとしても、会社の本気度を社員がくみとってくれるわけではありません。徹底的に、そして貪欲に提案できる場の設置と、そのための促しを行わなければ簡単には社員は手を挙げてくれないものなのです。ちなみに、ANAでは、20代の女性社員から提案された安全教育センターの設立などが既に実現済み。
そして、中にはANA銀行を作りたい、機内モニターで現地を案内する電子スチューワデスはどうかなどのアイデアが続出しているといいます。また、アイデアは出させっぱなしにせずに、優秀なアイデアにはアカデミー賞の受賞さながらに、赤絨毯を敷き詰めたところで表彰式を行うなど、モチベーションアップにも余念がありません。同社はアジアナンバーワンを目指すといい、そのベンチマーク先をシンガポール航空に設定しています。明確な目標ですね。
そのためには、現場にいる社員の力、意見が大事何ですという姿勢を、トップ自らが打ち出している。その一つの有力手段が、社員のアイデアを吸い上げる複数ルートの設置ということです。多くの会社では、社員がいつか提案してくれるだろうと甘い期待を抱きすぎ!また提案制度をつくれば、提案してくれるだろうと制度に頼りすぎ!まずは、複数のアイデア吸い上げルートをつくるところから始めるのがよいのではないかと私は思います。
投稿者 compas : 2008年05月26日 10:48
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