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2008年08月26日

”絞る”新規事業

新規事業に限らず戦略の基本は、何かを選び何かを捨てること。つまり、「絞る」ことだとも言えます。それくらい的を「絞る」という作業は事業にとって必要なことです。もちろん、新規事業開発の場合は、新しい市場を開拓する役割があるわけですから、的を絞る戦略は基本となります。では、いったい何を絞れば良いのでしょうか?「顧客層」「提供方法」「提供場所」など、その絞りのパターンは複数あるかと思います。

さて、今朝の日経MJ新聞にはとても面白い記事が載っていました。ポッカが販売している「塩JOY(エンジョイ)サマー」という商品です。これは”塩分補給”が可能なスポーツ飲料として売り出しているものですが、反響が大きく大好評だと言う記事です。特に夏の熱中症予防に効く「塩分摂取」というテーマに的を絞っているところが興味深いです。

「塩JOYサマー」は、塩分の摂取が欠かせない夏にもかかわらず、塩を持ち運ぶ人が少ないことに目をつけました。そして塩分濃度を平均的なスポーツドリンクより濃くしつつも、青梅の味を加えて飲みやすくするなどの工夫が功を奏しています。また注目すべき点は、パッケージには営業担当員や建設作業員、ゴルファーなどをあしらった4種類のイラストで表現している点。まさに利用シーンを絞っていますよね。

そして、販売をドラッグストアに限定して、当初は発売するなど販売チャネルを絞っている点も見逃せません。整理すると、「商品機能を絞り、顧客層を絞り、販売チャネルを絞る」という三点が上手に組み合わさっている点が、的を絞るという意味で秀逸な事例ではないかと思います。ここまでポイントを突いていると、結果としてシンプルに顧客の心にも伝わってきますよね。

今後は、建設会社やゴルフ場、スポーツ施設などの法人開拓を進め、「深く狭い市場を狙いたい」とのことです。なるほど!的を絞ってヒットしたからといって無意味な拡張はしません。あくまでも「深く狭い市場」というところへの、こだわりすら感じます。新規事業の企画や事業計画の作成においても、そうなのですが、的を絞ることの有効性はかなり大きいものだと思いますね。

的を絞ると市場が減少すると言う方もいいますが、本当にそうでしょうか?収益向上が目的で新規事業を行うのであれば、逆に的を絞り「深く狭い市場」を狙った方が、事業開発も成功確率が高まるのではないかと思います。大きな市場や広い市場というのではなく、敢えて的を絞る新規事業戦略を考えてみましょう。

投稿者 compas : 2008年08月26日 14:00

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